山本昌と真中満が2023年プロ野球終盤戦の見どころを語る！

山本昌がMCを務める「マサNOTE」では、9月10日に「勝負の秋！終盤戦大展望SP」を放送。真中満がゲストとして登場しトークを繰り広げた。

今回、そんな山本と真中にプロ野球終盤戦の見どころや展望を聞いた。

――セ・リーグの終盤戦の展望をお願いします。

山本「9月10日時点で、(2位広島との直接対決だった)この天王山を乗り切ったタイガースがマジック5になりまして、これはもうどうしようもないですね。ジャイアンツとカープが4.5差なので、残り試合を考えると(ジャイアンツの2位は)かなりきついから、ジャイアンツは3位までですね」

真中「僕も優勝はタイガースで決まりかなと。あとはAクラス争いですね。カープがタイガースに連敗はしたんですけども、直接対決になるとベイスターズとジャイアンツと戦うわけで、そうなるとカープの方が分がある気がするので、2位までは動かないのかなと。Aクラス争いとなるとスワローズもちょっと厳しいので、見どころはベイスターズとジャイアンツのAクラス争いになると思います」

山本「残り17、18試合あって、1.5差は連勝連敗でひっくり返る差ですから。そんな中で、ジャイアンツもメンバーが揃ってきているんですよ。梶谷(隆幸)選手が入ってきたり、門脇(誠)選手が定着してきたり。坂本(勇人)選手の状態がいいので、十分3位はあるかなと。"1カ月で縮まって5ゲーム"というのが定説なので、もう1カ月ないことを考えると厳しいけど2位の可能性もかすかにはありますけどね」

――パ・リーグの方はいかがでしょうか？

山本「もうバファローズの優勝は間違いないですね」

真中「間違いないです」

山本「あとはマリーンズが開幕から2位を頑張ってきたけど、戦力のあるホークスとの差が1.5、ホークスとイーグルスが1.5ということで3差に3チーム。ライオンズは(イーグルスと)4.5差なのでＡクラスはちょっと厳しくなったかな。ただ、(3位は)イーグルスが借金2だから、やっぱりホークスの方が可能性が高いかな」

真中「イーグルスは序盤ちょっと苦しんだ中、後半戦以降は非常にいい戦い方をしているんですよ。今回の3連戦も2勝1敗でホークスに勝ち越しましたし、(直接対決が)残り試合も5試合残っているので、その辺がＡクラスに残るポイントになると思います」

――ドラゴンズが来季ステップアップするためのポイントは何だと思われますか？

山本「ピッチャーは悪くないんですよ。ただ、顕著に出たのは"我慢しきれない"というところですね。抑えはライデル(・マルティネス)投手がいて、中継ぎも勝野(昌慶)投手が頑張って、清水(達也)投手がいて、松山(晋也)投手が台頭してきて、藤嶋(健人)投手がいてという他球団もうらやむリリーフ陣だと思いますし、先発も小笠原(慎之介)投手、柳(裕也)投手、高橋宏斗(※「高」は正しくは「はしごだか」)投手というピッチャーたちがいて、大野雄大投手がいたらちょっと変わったかなという気がしないではないですけども、そう考えると投手陣はそんなに悲観しません。

一方で、野手陣は今年大きく変えようとして二遊間があんまりだったんですけど、そんな中で現役ドラフトで来てくれた細川(成也)選手が大活躍してくれてなんとか形にはなりましたけど、来年同じようにやれるかっていったら分からないから、石川(昂弥)選手とか岡林(勇希)選手といった若い選手がもっと安定感を出していかないといけないですね。あと、代打もメンバーはいるんですけど切り札になる人がいないというところで、もしかしたらそこに大島(洋平)選手が入るかもしれないですけど、どちらにしても(キーマンとなる選手が)1人、2人出てきてくれないと打つ方はそんなに変わらないかなと思いますね」

――スワローズが来季復権するために必要なことは何だと思われますか？

真中「2年連続で優勝していて今年のこの数字なので、『1年くらいへこんだくらいで』という思いはあるんですけれども、先発の計算されていたところがなかなか足並みが揃わなかった部分とか、中継ぎも思いのほか調子が上がらずで、投手力に非常に苦しんだなという印象ですね。その分、田口(麗斗)選手がクローザーでしっかり投げるようになったので、来年以降、高津(臣吾)監督がもう一回しっかりと上で戦えるようにしてくると思っています。

バッターは村上(宗隆)選手が開幕から調子が上がらず、2割5、6分の、ホームランもこのままいけば30本くらいで、どうしても村上選手が注目されてしまいますけど、やっぱり野手全員の力が少し全体的に良くなかったのかなと。なかなか波に乗れないシーズンだったかと思いますが、戦力的には能力の高い選手が多いので、(来季は)やってくれると思っています」

文＝原田健